公立保育園で働くメリットと注意点、向いている人と求人の探し方

公立の保育園と私立の保育園を比べた時、どちらが働きやすいのでしょうか。どちらも良い点があるにせよ、実際には分からないものですよね。

そこで、公立保育園で働くメリットとデメリット、そして求人の探し方についてご紹介したいと思います。

公立保育士になるメリット

公務員なので保育園が潰れることがない

厚生労働省が調査した「平成27年人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、平成27年の合計特殊出生率は1.46%。

緩やかな回復傾向はあるものの、日本の人口を維持できる数字ではありません。株式会社も新規保育園を開園し運営していますが、将来的には保育園が飽和状態になった時、経営状態が悪い場合、閉園になる可能性もあるのです。

その点、公務員は行政の職員として採用されるわけですから、行政が破綻することはほとんどなく、人口減少によって保育園の統廃合などの措置を取った場合でも、雇用は確保されます。

保育園が潰れる心配がないというのは、大きな安心になるのではないでしょうか。

公務員=安定が一番大きいかもしれませんね。

引っ越しを伴う異動がない

保育園での勤務には異動があります。異動をすることでいろいろな子どもたちや保護者と関わることができるため、保育士にとってはスキルアップできる大事な機会の一つでもあります。

東京都や埼玉県など、都や県の職員として採用され勤務する場合、引っ越しを伴う異動になる可能性もあります。

中には東京都の小学校の先生として採用され、本人が希望を出し、都内のいろいろな小学校を見たいということから、引っ越しを伴う異動希望を出す人も実は少なくないのです。

各自治体の職員となった場合、区内や市内での異動になりますし、子育てをしながら保育士を続ける人も多いため、家庭の事情も汲み取った異動施設を決定してくれるので安心です。

株式会社の場合は、全国展開している法人や、都内に限らず近隣の県にまたがる保育園を運営している会社も少なくないため、ある程度キャリアを積んだ保育士が、新規施設の開園を任されることも。

新しい事業に携わることができる喜びもありますが、仕事と家庭の両立を望んでいる人は、安定志向の公務員がおすすめです。

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長く続ければ退職金がもらえる

お金は多くもらえるに越したことはありませんが、老後の資金になる退職金の存在は大きいものです。民間企業でも退職金を導入する所も増えてきましたが、経営が悪化してしまった場合や、会社の存続が危機的な状態に陥ってしまった場合は、退職金の制度を廃止してしまう可能性もあるのです。

それに比べて公務員は、退職金の規定が行政の条例として定められているので、退職金の支給に関することを改定する場合は、議会の承認が得られなければ改定できないことになります。

月額の給与に対して勤続年数をかけて退職金の金額を算出しますが、よほどのことが無い限り、退職金は支給されるので、気持ちの上で大きな安心になるのではないでしょうか。

20歳で入職して40年間努めたとして(行政によって規定が違いますが)、おおよそ2400万円から2500万円前後が、退職金として支給されるのです。この金額は非常に魅力的ですよね。

60歳の定年で退職する場合と、自己都合で辞める場合も金額は減りますが退職金が支給されます。

公立保育士になるデメリット

競争率が高い

公立の保育士になるためには、自治体の募集がなければ試験を受けることはできません。そして、年齢制限を設けている行政も多いため、受験できるタイムリミットが存在するのです。

保育士の募集は退職者の補充と、今後の保育サービスの展望を含めて募集をするため、受験したい行政の保育施策もチェックしておく必要があります。

そのため、募集状況や倍率も行政によってばらばら。平成28年度の公務員試験結果(保育)を見てみると、

結果公務員試験

一番倍率の高かったのは神奈川県茅ヶ崎市の23.3倍。次いで埼玉県上尾市の18.5倍と狭き門になっています。公務員となるためには、相当な努力が必要であることが分かります。
参考:「平成28年度の公務員試験結果(保育)」

23倍!!こんなに競争率が高いんですね。

受験できる年齢制限がある

公務員の試験は自治体によって違いますが、多くは6月から8月にかけて募集を行い、9月に一次試験を実施します。しかし、公立保育園の保育士になるためには、さまざまな要件が設けられているため、これらの要件をクリアしてはじめて受験の申込みができるのです。

その中で注意したいのが、年齢制限の壁です。自治体によって年齢制限の枠はまちまちですが、おおよそ20歳から25、もしくは26歳までを受験資格として定めています。

独学で勉強し、20歳前に取得しても、年齢制限を1歳でも超えても受験できない仕組みです。これに対して民間は、年齢制限がないため、30代や40代、そして50代でも働く場所があるのは大きな違いなのではないでしょうか。

合格=すぐに働けるとは限らない

公務員試験は一次試験や二次面接などを経て、最終的に合格者が決定しますが、合格したからといって、4月から公立の保育園で働けるとは限りません。

合格後は、採用候補者の名簿に登録され、保育士の空きがなければ採用されません。登録期間は1年間で、その間に順番に採用されていきますが、空きがなく登録期間が過ぎてしまった場合、次の年にもう一度採用試験を受けなくてはいけないのです。

ベテラン保育士が多いため人間関係が面倒

難関を突破して合格した場合、すぐに採用されるとは限りませんが、晴れて公務員保育士として勤務できたとしても、思い描いていた現実とは違う社会が待ち受けています。

それは、若い保育士にとっては頼りになるはずのベテラン保育士の存在です。若い保育士は、ベテラン保育士に対して、尊敬の眼差しを持って保育園に入ってきますが、実は、保育士歴が長くなればなるほど、中堅や年配の保育士の権力が強くなっていくもの。

子どもたちへの対応や、保護者への接し方は素晴らしいと感じますが、その反動を保育士にぶつけてくる他、見えない所で愚痴を言い合うということも。

そのパワーに圧倒されて、ベテランには逆らってはいけない雰囲気を感じ取っていくのですもちろん、全ての人がそうとは限りませんが、力を持っている人が多いということは覚えておきましょう。

公務員は学校を卒業して入職し、その後定年まで働くという人が多いので、完全なる年功序列なのです。

行政が運営しているためできる事が限られる

保育園の最終的な責任は、園長ではなく、自治体の区長や市長になります。小さなクレームなら園長レベルで解決できますが、事故やケガの度合いによっては裁判に発展することも。

そのため、クレームが出ないよう、守りの保育に入る自治体も増えてきました。

過去には保育園内に年長さんが泊まるお泊り保育が子どもたちや保護者にも人気でしたが、不審者の問題や保育士の人件費などから、行事の中止をする行政も増えてしまったのです。

行事は縮小され、見守りの保育に切り替わってきてしまっているのです。

自然に関わることができる遠足を企画しても、少しでも危険性がある場合は承認されません。
守りの保育になってしまっていることは、できるものがどんどん減らされているということ。やりたくても、できない環境になってしまっているのです。

出る杭は打たれる

公務員は大きな組織なので、1人の意見で変えることはできません。子どもたちの為にできることをと、決められたルールの中でやろうとしても、出る杭は簡単に打たれてしまいます。

それは、園長や主任の評価が下がるという理由もありますし、足並みを揃えなければダメ!という葛藤の中でのアドバイスなのかもしれません。

あまりにも、新しいことを率先してやり過ぎてしまうと、チームワークが取れない保育士だと思われてしまい、ベテラン保育士からは良く思われないのです。

ベテラン保育士に目を付けられてしまうと・・・その先は職場の人間関係に馴染めず、働きづらさを感じてしまうというサイクルに。

他の保育士が注意されているのを見ると、自分はそうなりたくないと守りの姿勢になってしまうのも、自分を守るための術なのかもしれません。

必ず異動がある

公立保育園で働く保育士には、必ず異動があります。一般的には、ゼロ歳で入った子どもが卒園するまでの6年が目安とされていますが、今はこの限りではありません。

入って3年で異動する人もいれば、6年以上異動がない人も。自宅からの通勤も考慮してくれますが、基本的に異動が分かるのは3月下旬。

そしてその数週間後には、新しい職場に異動しなくてはいけないのです。

希望についての面談があり、内示があってからの異動発表なら気持ちの整理もつきますが、働く保育士が多いため、不公平のないように一斉に発表する形を取る行政もあります。

やはり、いきなり年度末のギリギリに異動を言い渡されるのが、公務員保育士の辛い場面の一つなのではないでしょうか。

組合活動の負担

公務員は地方公務員法という法律で守られています。しかし、法律と現場でのギャップはつきもの。いくら退職金がもらえるからといっても、経済が良くなり、民間企業の給与水準が上がっても、公務員は適応になりません。

そのため、職員団体、つまり組合を作って、職員課や担当課と交渉して業務の改善を図っていきます。しかし、一人ひとりが違う意見を言ってしまったら交渉にならないため、職員全体の意見をまとめるため、定期的に仕事以外で集まり、問題点の提起や今後の方針を確認する必要がでてくるのです。

組合は任意なので義務ではありませんが、組合に入っている人が多ければ入らざるを得ません。組合活動のために、プライベートで話し合っても、交渉が確実に受け入れてもらえる確証もないため、組合活動は大きな負担になるのではないでしょうか。

公立保育園の保育士に向いている人

公立の保育士には向いている人と向いていない人がいます。大事なのは、自分に合っているかどうかを見極めること。具体的にどんな人が向いているのでしょうか。

【公立の保育士に向いている人】

  • 安定した雇用や待遇を望む人
  • 与えられた仕事をこなし、コツコツと働く人
  • 社会に貢献したい人
  • 一度就職したら定年まで同じ職場で働き続けたい人
  • 老後の備えとしてまとまった退職金が欲しい人
  • リーダーになるより、指示されるのが好きな人
親が公務員保育士だったので、私も公務員を目指しています。

公立保育園の保育士に向いていない人

では、逆に公立の保育士に向いていないのはどんな人なのでしょうか。

【公立の保育士に向いていない人】

  • 上下関係や派閥が嫌いな人
  • 常に新しいことを実践していきたい人
私は子どもたちにいろいろな体験をさせてあげたいと思っているんです。ということは、公務員に向いていないんですね。

上下関係や派閥が嫌いな人

保育士の職場はどこも上下関係や派閥はつきものです。でも公務員の上下関係は質が違います。民間の保育園では、子育てに一段落して資格を取得し、保育士として働く人を同じ仲間として受け入れますが、公立では完全なる年功序列です。

自分たちが経験してきたことが普通であって、イレギュラーなケースは理解できませんし、受け入れられない体質が残っているのです。

そのため、代々受け継いできたルールを重んじるため、上下関係や派閥が嫌な人には向いていません。ストレスが溜まり、年齢を超えてバトルに発展してしまうでしょう。

保育の事で話し合うのは大事なことですが、押さえつけられたものがプツンと切れて爆発してしまう可能性があるため注意が必要です。

常に新しいことを実践していきたい人

行政が運営する公立保育園では、さまざまなしばりがあるため、行事も縮小傾向になっています。それでも、子ども達のために!と訴える保育士もいますが、多数派の理論で叶いません。

そのため、企業とのコラボや、新しいおもちゃの開発。アプリを保育に取りいれてみたいという発想があっても、出る杭は打たれてしまいます。

  • 常に保育士としてスキルアップをしていきたい!
  • 経験を積んだら主任や園長にも積極的にチャレンジしていきたい!

と思う人は、民間の法人の方が向いていますし、チャンスを生かせるかもしれません。

公立保育園で働く方法

公立保育園で働く保育士は、公務員試験に合格し、地方公務員として勤務することになります。しかし、それ以外にも非常勤職員や臨時職員といった職そうの違いがあるので、働くことは可能です。

では、どのような働き方があるのか、求人はどうやって探したらいいのか見ていきましょう。

行政が募集する非常勤・臨時職員として勤務

行政が運営している公立保育園では、正規職員と呼ばれる地方公務員が勤務していますが、産休代替や病欠などで欠員が生じた時には非常勤職員を採用するケースがあります。

また、早朝保育や延長保育を行っている保育園では、正規職員の他にその時間帯だけ勤務してくれる臨時職員を募集するケースもあるのです。

非常勤や臨時職員の募集は、区報や市報、そしてホームページなどで定期的に募集をしているので、気になった人はチェックしてみてはいかがでしょうか。

年末年始や年度末など、節目の時に募集が出ていることが多いので確認してみてくださいね。

非常勤で働くという方法があるんですね。さっそく公報をチェックしてみます。

派遣保育士

公立保育園では、さまざまな理由により長期に渡って欠勤をせざるを得ない場合、正規と同じように仕事をしてくれる保育士が必要になります。

非常勤や臨時職員は時給制で時間的な制約もあるので、その分正規職員でシフトを調整しなければいけません。

しかし、慢性的に続くことで保育園の運営に支障をきたす場合は、派遣保育士として期間限定で勤務してもらう形を取る保育園も少なくありません。

派遣保育士という方法もあるんですね。この働き方は私に合っているかも。

派遣会社に登録し、公立保育園に派遣されて、派遣保育士として勤務します。公立保育園では、ベテランの保育士が多いので、保育のスキルを磨けるチャンスです。

残業もありませんし、お迎えが遅い場合は正規職員が対応してくれるので、プライベートに支障をきたすことがありません。

これらの理由から派遣でも公立保育園を希望する人が多いのも大きな特徴といえのではないでしょうか。

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民営化された保育園で働く

公立保育園は行政が運営していますが、民間の事業者に委託する公立民営化の保育園も増えてきました。

このことにより、社会福祉法人や株式会社にも公立保育園を運営する間口が広げられ、公立保育園で働く選択肢も増えてきたのです。つまり、公立民営化を受託している法人の職員として公立保育園に勤務することができるのです。

でも、どの保育園が民営化されているのか調べ方も分からないものですよね。そんな時には、保育士の転職支援サービスを利用して、公立保育園で働ける場所を紹介してもらいましょう。

登録は無料!公立保育園で働きたいという希望と、それ以外に重視したい条件があったら伝えて、複数の保育園を提示してもらいます。

保育園ごとの特徴を聞いた上で、応募するかどうかはあなたの判断になるので安心してください。公立保育園で働きたいという希望はあっても、なかなか求人を見つけることは難しいのでプロに相談すると、良いご縁に恵まれるかもしれませんよ。

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まとめ

いかがでしたか。公立保育園の保育士に限らず、どんな職場でも働くメリットやデメリットは存在します。大事なのは5年後、10年後、どのような生活をしながら保育士として働きたいかということなので、将来のライフスタイルをイメージしながら人生の選択肢の一つに考えてみてみましょう。

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