保育士としてのキャリアを積み、園長になってみたいと考えているあなた。でも、どうやったら園長になれるのかは分からないという人も多いのではないでしょうか。
園長になるための選択肢は3つ。
そのメリットとデメリットを見ながら、あなたに合った方法を見つけて見ませんか。それぞれの特徴をご紹介したいと思います。
園長になるための3つの選択肢
園長になるための選択肢は大きく分けて3つあります。どれがあなたにとって最適な方法なのかを見極めなければいけません。
ここで大事になってくるのが、ある程度の経験と保育園全体をまとめる力、そして意欲が求められるということ。
新卒で入って2年目に園長になることはありえませんし、クラス担任からリーダー、主任などの段階を経て園長になるのが理想です。経験年数と共に少しずつキャリアップしていくことを踏まえて見ていきましょう。
勤務している保育園で園長に昇格(法人内昇格)
1つ目は法人内の昇格で、クラス担任を何年か経験し、主任に抜擢され、主任から園長になるという方法です。
法人の考え方によっては、主任を園長として昇格させるケースもあれば、主任の家庭の都合などを配慮して、主任はそのままで飛び級として園長に抜擢というイレギュラーなケースもあります。
勤務している保育園で園長になるというのが一番分かりやすいかもしれません。
他の保育園に異動して園長として勤務(法人内昇格)
複数の保育園を運営している場合、出産や病欠、退職などに伴い配置換えを行います。当然、園長の退職や定年、異動の場合には園長のポストに保育士を配置しなければいけません。
園長が退職する場合は、新規に募集をかける他、法人内の異動により新人園長を配置する場合もあります。働く場所は変わりますが、転職をしなくても新しい環境で園長になることが可能なのです。
園長職を探して転職
法人内の昇格は、年功序列や経験値を考えた時に、経験年数が短いと園長になれる確率も当然下がってしまいます。
「園長という管理職にチャレンジしたい!」という意欲ある保育士なら、思い切って転職して園長としてスタートを切るという方法もあります。
意欲と保育園全体をまとめる力をアピールできれば、十分可能性はあるのです。
勤務している保育園で園長になるメリットとデメリット
3つの選択肢のうち、法人内での昇格や異動はどんなメリットとデメリットがあるのか分かりづらいかもしれません。なぜなら、転職活動もしませんし、大きな変化がないためです。でも実はいろいろな事が考えられるので一つずつ見ていきましょう。
まずは、今勤務している保育園で園長になったとしたら、引き続き同じ子どもたちを見ることができるというメリットがあります。
人間関係もそのままですし、慣れている保育士と一緒なのは心強いものですよね。これに対してデメリットは、慣れている仲間だからこそ、距離の取り方の難しさがあります。園長という立場上、時には保育士に対して注意や指導を行わなければいけない場面もあります。
仲が良い保育士や、前から知っている保育士に対しては言いづらいものですよね。
注意の仕方によっては「◯◯先生は変わった。昔はそうじゃなかった」と思われるかもしれませんし「園長になって調子に乗っている」とも言われかねません。
知っている仲間だからこそこの距離感の難しさがあります。また、園長が退職、もしくは異動にならないと昇格するチャンスがないため、「園長としてがんばってみたい!」という気持ちがあっても、そのチャンスがいつ訪れるのかは未知数なのです。
法人内の異動で園長になるメリットとデメリット
次に、異動で園長になるという方法は、身体だけ異動すれば、他の雑務を新しく覚える必要はありません。
そして、人間関係もリセットされるので、園長という自覚を持って保育士と接することで、組織を作って行くことも可能!
デメリットはというと、ホームからアウェーをイメージすると分かりやすいかもしれません。人間関係が確立されている保育園の場合、多数派の意見に押し切られてしまう場合がありますし、最初はお客様状態。
「この園長はどこまでやってくれるのか」という保育士の期待を感じることも頭に入れておきましょう。また、保育園に勤務する年数も一番短くなるため、何かにつけて、「ここの保育園ではこうやっています。こうやっていました」と理由をつけて反論してくることも。
これらを崩すためには、園長としての強い意思と、公平かつ中立で客観的な視点を持って接することで、少しずつ信頼関係を作っていけば受け入れてもらえるので安心してください。
法人を変えず、園長になる場合、全体に周知する場合もありますが、保育士同士の横のつながりで、「◯◯の保育園の◯◯さんが、園長になったらしいよ」という噂も生まれます。
この噂は良いものもあれば、園長に昇格となると、妬みや嫉妬からくるものもあるので、第三者の噂は気にしないようにしましょう。
転職して園長になるメリットとデメリット
法人の中で園長になれれば、給与体系や提出物なども今まで通りですが、思い切ってゼロからスタートしたいと思うなら、転職して園長になるという方法もあります。
法人内での園長への昇格は、空きが出ないとなれないのに対して、転職なら年度途中に開設する保育園や、緊急に園長を募集する場合など、転職を考えるタイミングによって選ぶことができます。
園長になりたいと思う時期から逆算して転職活動を行い、うまくいけば、待遇も今以上の保育園に巡り合うことも可能なのです。
ただし、転職の場合、法人のシステムなどが全て違なるので、覚えなければいけないことがたくさんあります。
最初は大変ですが、「新しい環境でがんばっていきたい!」という想いがある人なら、環境を変えてゼロからスタートしてみてはいかがでしょうか。
法人内で園長に挑戦する場合
法人の中で園長に挑戦する場合、法人の規定がどのようになっているのか確認しておきましょう。経験年数のしばりはあるのか、昇格試験を受けなければいけないのか。そして園長に挑戦したい場合どのような手続きがあるのかを事前に確認しておく必要があります。
また、園長希望の意思は誰に伝えたらいいのか。所属する保育園の園長か、本部の担当者か、それとも人事部か。対応する窓口も変わってくるためです。
一度決めたのなら、チャレンジあるのみ、早速園長になるためのフローについて確認してみましょう。
転職希望なら人材紹介を利用する
在職している法人では、園長になれる見込みがない場合や、なれても苦労するのが分かるのなら、思い切って転職して園長を目指してみましょう。
しかし、転職活動は何からはじめたらいいのか分からないものです。そこで、保育士の求人に特化しなおかつ、園長や主任などハイクラスな求人扱う転職支援サービスを利用しましょう。
登録は無料!料金は一切かかりません。担当のコーディネーターが経歴の確認や、希望する条件をヒアリングし、あなたにマッチした保育園を複数紹介してくれます。
その中から、コーディネーターと相談して、一箇所に絞るのか、複数の保育園を受けてみるのか話し合いながら進めていくのです。
園長の求人は、非公開求人として設定されている場合が多い状況です。一人で調べるより、二人三脚で相談しながらあなたに合った職場を紹介してもらいましょう。
園長とひとことに言っても、定員や地域、そして設置形態などから、運営の難易度が変わってきます。その情報を持っているのが人材紹介会社なので、プロの視点で客観的にアドバイスしてもらいながら、最適な職場を見つけるお手伝いをしてもらってみてはいかがでしょうか。
まとめ
保育施設は多様化しているので、20代でも若き園長として活躍している保育士はたくさんいます。経験年数も大事ですが、やる気とタイミングがマッチした時、それを行動に移すかどうかであなたの未来は大きく変わるのです。
