内定後に想定外の出費。保育士の健康診断と検査項目・費用について

希望の保育園に内定が決まれば、保育士人生の新たなスタートです。しかし、送られてきた書類を見ると、健康診断の結果を出さなければいけないことが分かり、入社書類を見てパニックになった経験がある人も少なくないのでは。

そこで、内定後に想定外の出費になりうる、健康診断について検査項目や費用についてご紹介したいと思います。

健康診断書の提出は法律上義務ではない

健康診断書の提出は法律上義務ではない健康診断書の提出が必要だと分かると、すぐに取らなければいけないと思うものです。しかし、これは労働安全衛生法という法律の中の、雇入時健康診断の項目で定められていますが、義務ではありません。

雇入れする法人側ができる限り健康診断を受けさせるというもので、入職後は1年に1回受診が義務化されます。

法律では入職前の健康診断が義務ではないと分かると、受けなくてもいいのでは?と思うかもしれませんが、保育園では免疫力が低い子どもたちを集団で保育するため、健康な保育者であることは絶対条件になります。

もし、提出を拒否して、なんらかの病気を発症してしまった場合、子どもたちはもちろんのこと、同じ施設で働く保育士にも多大な迷惑をかけてしまうことになるのです。

入職前の提出書類に健康診断書の提出が記載されていたら、義務ではないが、一般常識として受診するようにしましょう。

雇入時健康診断の検査項目

雇入時健康診断の検査項目事業主は労働者を雇用する際に、雇用前の健康診断と定期的な健康診断を受診させる義務があり、労働安全衛生法の第四十四条で下記のように定められています。

(定期健康診断)
第四十四条  事業者は、常時使用する労働者(第四十五条第一項に規定する労働者を除く。)に対し、一年以内ごとに一回、定期に、次の項目について医師による健康診断を行わなければならない。
一  既往歴及び業務歴の調査
二  自覚症状及び他覚症状の有無の検査
三  身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
四  胸部エックス線検査及び喀痰検査
五  血圧の測定
六  貧血検査
七  肝機能検査
八  血中脂質検査
九  血糖検査
十  尿検査
十一  心電図検査

引用:労働安全衛生規則

上記をベースに法人によって多少項目が違うケースもありますが、特に記載がない場合は、最寄りの病院で、入職前に健康診断ができるかどうかを確認した上で、受診するようにしましょう。

健康あっての仕事なので、体の状態を把握するためにも内定が決まったら健康診断を受診しましょう。

健康診断の費用は実費がほとんど

健康診断の費用は実費がほとんど気になる健康診断の費用ですが、保険が適応されず実費になってしまうので、5,000円~10,000円ほどの開きがあります。

受診する医療機関の定めはありませんが、最寄りの医療機関で検診ができるかどうかを確認する必要があります。

医療機関に連絡する際には、

  • 健康診断ができるかどうか
  • 費用
  • 作成までにかかる時間
  • 受診日

を一緒に聞いておくと良いでしょう。

健康診断を受ける時の注意点

健康診断を受ける時の注意点

受診する病院と日にちが決まったら注意点について確認していきましょう。

健康診断書の書式の有無

提出する健康診断書の結果は、法人の書式の規定があるかどうかの確認が必要です。

多くは送られてきた書類の中に受診項目が記載されているので、それを持って病院に行きます。ひとつでも検査項目が抜けていたらもう一度受診しなければいけないので、必ず網羅するように書類を持っていきましょう。

服装は着脱しやすいものを

当日は血液検査やレントゲンなどの検査を行うので、検査に支障をきたさない洋服で出かけます。検査に時間がかかってしまうと、その分自分の時間も減ってしまいます。荷物は少なめ、そして軽装で出かけるようにしましょう。

時間に余裕をもって受診しよう

健康診断の所要時間は1時間から2時間程度です。しかし、受診する人が多い場合それ以上に時間がかかってしまう場合もあるので、前後に予定はいれず余裕を持てt受診するようにしましょう。

40歳以上の保育士は2年に1回の乳がん検診を受診しよう

40歳以上の保育士は2年に1回の乳がん検診を受診しよう上記の定期健康診断には、乳がん検診の項目が含まれていません。含まれていないということは実費もしくは保険の範囲内で受診する必要があります。

芸能人の乳がんの公表などが相次いだことから、女性の乳がんについての注目度も高まってきました。

国の取り組みとしては厚生労働省が、がん対策の指針として下記の項目を定めました。

厚生労働省においては、「がん予防重点健康教育及びがん検診実親のための指針」(平成20年3月31日付け健発第0331058号厚生労働省健康局長通知別添)を定め、市町村による科学的根拠に基づくがん検診を推進。
引用:厚生労働省

乳がん検診は、問診及び乳房エックス線検査(マンモグラフィ)の対象者を40歳以上とし、受診する間隔を2年に1回と定めています。

居住する自治体によってまちまちですが、多くは公費負担でがん検診を助成し、残りの一部を自己負担にするところが増えてきています。

40歳の誕生日に乳がん検診が受けられるクーポンが送られてきますので、今まであまり意識していなかった人は、公費負担がある乳がん検診を受けてみましょう。

また、クーポンの発送や対象者は行政によって違うので、公費負担で検診を受けたい場合は行政に確認してみることをおすすめします。

まとめ

余計なお金はかけずに入職するためには、定期検診と転職の機会を考えて応募することがキーワードかもしれません。もし、直近で健康診断を受けたのなら、3ヶ月位内に内定が採れるように活動すると、出費を抑えることができますよ。

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