60代保育士が保育園で求められる役割と仕事内容について

60歳で定年を迎え、子どもたちと関わる仕事をしてみたいと思うシニアの皆さん。「60代でも働ける保育園があるのかどうか」は気になるものですよね。

保育園は20代から60代まで幅広い世代が活躍できる場所です。60代も実は保育園から求められる存在なのです。

そこで、60歳以上のシニア世代が保育士として働く事はできるのか、需要と求められる役割について考えてみたいと思います。

60歳以上の求職者の増加

参考:厚生労働省「労働市場分析レポート」

60歳を一つの区切りとして定年制を設ける会社も多いですが、年金受給年齢の引き上げと共に、再雇用などの制度を取り入れ、65歳まで働く事を選択する人も増えてきました。

中でも60歳以上で保育士に再就職を希望する人や、資格を持っていないが、子どもたちと関わる仕事を希望する人も増加傾向に。

厚生労働省は「60歳以上の保育士に係る求人・求職状況」として求職者の数を表すレポートを公開しました。それによると保育士の資格を持ち、保育園で働くことを希望する保育士と、無資格だが保育園で働きたいと希望している人の具体的な人数が分かります。

平成28年度の結果を見てみると、

  • 60代以上で保育士資格を持ち保育園で働きたいと思っている人は3,494人
  • 60代以上で資格は持っていないが保育園で働きたいと思っている人は7,809人
60代以上では、保育士資格の有無に限らず、保育園で働きたいと思っている人が多く、とても多くの人が保育園で働くことを希望しています。
保育園で働きたいというニーズに目を向け、保育園では60歳以上でも働ける環境を整備する動きも活性化しているのです。

年齢不問求人の増加

保育園では年齢バランスを見ながら常勤保育士の配置をしていきます。全体のバランスが整い、後は配置人数を満たすためパート保育士の力を借りてシフトを埋めていきます。

保育士が足りない部分をパートで補っていくため、パートの募集では年齢の制限をつけません。この年齢制限がないため、60歳以上でも条件が合えば就労することが可能になるのです。

資格ななくてもOKの保育補助

60歳以上で働くには、年齢の問題の他に経験や体力がネックになってきます。しかし、シニア世代は人生経験が長く、子育てに携わってきた人も多いので、資格がなくても保育補助という職種であれば、勤務することが可能なのです。

年齢と資格の2つの問題がなくなることで、60歳以上でも働く場所があると共に、労働の機会が与えられるということは、「やってみたい」と思うことを実践できるチャンスなのです。

60代以上のシニア保育士が求められる理由

60代以上のシニア保育士は保育園にとって、なくてはならない存在なのです。なぜシニア保育士が求められるのか具体的な理由について見ていきましょう。

資格の有効活用

保育士として働いていたけれど、結婚とともに家庭に入るケースや、妊娠・出産から子育てに専念するため退職という人も少なくありません。

さまざまな理由で資格を生かせていないケースもあります。保育士の資格は財産であり、。その財産を保育園で生かし、若手保育士の見本となってもらいたいという期待があるのです。

ブランクがあったとしても、資格を持っている大先輩の存在は、良い相談相手になってくれる大きな安心につながるのです。

年齢不問求人の拡大

参考:厚生労働省「労働市場分析レポート」

年齢制限がある求人は、近くの公園まで遠い場合は若い保育士を配置するなど、さまざまな理由があり制限をかける場合があります。しかし、年齢制限がある求人はまれで、年齢不問の求人が増加していることも60代以上の受け皿が広がった理由の一つ。

同じく厚生労働省の調査によると年齢制限のある求人と年齢不問の求人数は上記の通りです。年齢不問の求人が圧倒的に多いことが分かります。

人生経験が豊富なシニア保育士はまさに求めらる存在なんです。
平成28年度の調査では年齢不問の求人が88,645件もあることが分かります。

無資格でも勤務可能

保育園では保育士のサポートをする保育補助という仕事があります。これは、その名の通り、常勤の補助をする仕事なので保育士資格がなくても働く事ができます。

この保育補助という仕事は、これから保育士を目指す学生や、子育てが一段落した主婦、そして定年後の新しい働き方として、60代の求職者におすすめなのです。

もちろん、保育補助を求めている施設とそうでない施設があるため、実際に働くにあたっては、応募する保育園を検討しなくてはいけません。無資格でも働ける保育補助という仕事を知っているからこそ、希望する人も多いのかもしれません。

シニア保育士としての役割

シニア保育士は、保育士不足を解消する一役になる他、どのような役割が求められるのでしょうか。

保育士や保護者に安心感を提供

保育園で働く保育士は、20代から60代と幅広い年齢で構成されます。

子どもたちにとっては、おじいちゃん、おばあちゃん的な存在で関わり、保育士には人生の先輩、そして保護者には保護者の親世代に近い感覚で接するため、みんなに安心感を与える事ができるのです。

何も取り繕う必要はなく、接した人が無意識に周りにいる近い存在と照らし合わせ安心してくれるのは、人生経験があるからこそのスキルなのではないでしょうか。

シニア保育士自身も活性化できる

定年後、もしくは60歳以降で仕事に就くということは、ある程度のキャリアや人生経験を経てのステップになります。

今まで保育士として働いていた人は、常勤からパートという働き方に変わり、責任ある立場から気持ち的にも余裕を持って保育することができるようになるのではないでしょうか。

そして新たに保育園で働くという選択をした人は、子どもたちの笑い声と共に、新鮮な毎日を送ることができ、子どもたちの成長からやりがいを見出すことにつながります。

求職者である60代はもちろんん、保育園、そして子どもたちや保護者など、全ての人に対して良い環境になるのです。

シニア保育士の仕事内容

次はシニア保育士の具体的な仕事内容についてです。60代という事もあり、体力的にハードな事は十分分かっているので、補助的な役割の仕事になります。

それは、常勤保育士の補助や、清掃や片付けなどの環境整備。年齢を考慮した仕事が分担をされるので安心してください。

子どもたちの保育の場面では、立ったり座ったり、中腰の姿勢など体に負担のかかる動きもあります。体調を見ながら少しずつ体に負担のかからない姿勢やストレッチを取り入れて慣れていくようにしましょう。

勤務時間は相談して決定

体力や仕事内容の次に心配なのが勤務時間についてです。保育士側が希望する時間と、保育園側が求める時間は違うかもしれません。

しかし、お互いに譲り合い条件が合えば勤務することも可能なので、あらかじめどのくらい働けるのか考えておくようにしましょう。

その際、曜日や時間など具体的な希望を考えておくと、調整しやすくなるので家族と話し合ってみてくださいね。

年齢不問・保育補助・資格不問求人を探そう

シニア保育士は、上記の求職者の数から見てもこれから需要が増える事が予想されます。しかし、実際に働くにあたっては、慎重に職場選びをしなければいけません。

求人を探す時のポイントは年齢不問。保育補助。資格不問に加えて自宅からの通勤時間もポイントになってきます。できれば電車で乗り換え無しで行けるのがベストですし、自宅から近く自転車で通える所なら体力的に負担がかからないかもしれません。

でも、これらの希望を網羅する求人はあるのでしょうか。あったとしても60代で採用されるのか心配という方におすすめの方法を紹介します。

探し方が分からない人は無料相談を利用しよう

やってみたいという希望を実現させるためにも、個人で探すのには限界があります。そこで、保育士の求人を扱う転職支援サービスを利用してみましょう。

「転職というほどではない」という人でも転職支援サービスは、パート保育士や未経験者、資格は持っていないけど保育園で働きたいという求職者のサポートを行っています。

転職支援サービス利用の流れ
  • 会員登録
    キャリアアドバイザーから電話 or メールで連絡
    希望する条件を伝える

    • 雇用形態:正社員・パート・派遣・その他
    • 施設形態:小規模・大規模・事業所内保育所・その他
    • 通勤可能なエリア 例:自宅から1時間以内・〇〇沿線等
    • 希望給与額:月額24万円以上・ボーナス年2回3ヶ月以上等
    • 福利厚生:退職金制度あり・休暇制度が充実
    • 就業開始日:なるべく早く・3ヶ月以内・6ヶ月以内等

  • 求人紹介
    希望する条件を合った保育園の求人を紹介

    • 面接を受ける保育園を複数選んで日程を調整してもらう。
    • 見学の調整も可能

  • 面接
    面接対策

    • 希望者には、履歴書の添削や面接対策を実施
    • 代理で給与の条件交渉も可能
    • 内定を辞退したい場合は代理で伝達してもらえます。
  • 合否
    内定
    内定後のフォローと入職手続きに向けてサポート
納得のいく転職先が見つかるまで丁寧にサポートしてくれます。

まとめ

いかがでしたか。人生80年、いやこれから100年の時代がくるかもしれません。自分の人生をより豊かにするためにも、やりたいと思ったことは、どうやったらできるのかを考え実践していきましょう。数カ月後あなたが子どもたちと接している事を陰ながら応援しています。

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