保育士としての経験が長くなると、新人や後輩への指導も仕事の一つになります。
時には、子どもたちに手をかけ過ぎてしまったり、うまく子どもを叱る事ができない場面に遭遇すると、どうやって指導したらいいのか迷うものですよね。
相手も人間なので、いきなり厳しく注意しても良い気持ちはしません。そこで、後輩保育士へ指導するにあたり、先輩としての心構えと接し方のコツをご紹介したいと思います。
保育士の性格の違いを知る
子どもたちの性格が一人ひとり違うように、保育士が考える理想の保育や、子どもたちへの接っし方も千差万別です。
注意しても改善が見られない場合は、あえて自分の意思を通したいという気持ちがあるかも知れませんし、単純に先輩の言葉が理解できないことも考えられます。
どのような思いがあって、保育士を目指そうと思ったのか、どういう保育を実践していきたいのか、それぞれが思う保育観を汲み取り、一人ひとりに合わせて指導方法を変えていく必要があるのです。
マイペースな保育士もいれば、せっかちであれもこれも自分でやってしまう人。
のんびり屋さんに、長いものには巻かれろタイプなど。
それぞれの性格は違うので、まずは保育士それぞれの性格の違いを理解することからはじめてみましょう。
保育士に合わせて伝え方を変える
保育士の性格が理解できたなら、その性格を考えながら指導方法を変える必要があります。
一度注意して理解できる人と、厳しく注意すると逆効果の保育士。
良い部分を伝えながら、課題の部分に目を向けさせる方法など、指導方法はたくさんあるので、どれが一番反応が良いかを見極めていく必要があります。
あなたも新人だった頃、先輩に注意されてイラッとした経験もあったはず。
その時に、どんな言葉がけならあの時、自分の行動を振り返ることができたのか、自分の経験を思い出すと新たなヒントを見出だせるかもしれませんよ。


良い行動が見えた時にはすかさず褒める
誰かに注意をされるということは嫌なものですよね。みんなの前で注意されたり、子どもの前で叱られると、自分自身を否定されているような気持ちになってしまうものです。
伝えるタイミングを考えないと、公開処刑になってしまい、その行動が悪化することもあるので注意が必要です。
良くない場面が目についてしまうと、良い行動を見逃してしまうこともしばしば。言動が気になる保育士がいたら、注意することに意識するのではなく、良い行動にも目を向けるようにしましょう。
そして子どもたちへの良い言葉がけや、保護者対応に光るものを感じたら、その場でその行動を褒めてあげることが、あなたと後輩保育士の関係を変えてくれるスパイスになるのです。
最初は難しいかもしれませんが、


と、良い部分を見つけて伝えてあげるようにしましょう。
先輩保育士としての背中を見せる
何度言ったら分かってもらえるのか!とイライラする気持ちは非常によく分かります。
でも、あなたの保育も見られているので、もしかしたら、注意を受け入れられない理由があなた自身に隠されているのかもしれません。
良い意味でも、悪い意味でも先輩保育士の背中を見ているので、後輩保育士の行動を変えたいなら、あなた自身が背筋を伸ばし、手本となるような仕事を見せてあげましょう。
子どもたちの心をつかみ、メリハリがある保育士や、誰に対しても態度が変わらない平等な保育士は、後輩の憧れの的です。
そんな憧れの先輩からの言葉はメッセージとして、すぐに心に入るのではないでしょうか。
休憩時間は積極的にコミュニケーションを
気になる後輩保育士とは、なるべく接したくないものです。その気持が普段のコミュニケーションの弊害になっている可能性もあるので、心の距離を縮めるために休憩時間を利用して積極的にコミュニケーションを取るようにしましょう。
でも、ガツガツ行き過ぎると、空気の読めない先輩保育士と思われてしまうので、自分の話ではなく、気になる保育士の話を聞き出すように会話を進めていくのがポイントです。
保育士の話を聞き出すテクニックを持つ
休憩時間に異年齢の保育士と一緒になると、どうしても先輩保育士が話の主導権を持ってしまうもの。後輩保育士は先輩保育士の武勇伝を聞かされ、休憩にならなかったということもよくある話です。
この概念を取り払い、保育士が自分から話をしようと思うような環境づくりに努めましょう。
例えば、つけているエプロンや、持っている文房具を見て、どこで買ったのか話題を広げていくと、持ち物を褒められる=自分を認めてもらえる気持ちになるので、話が展開していきますよ。
まとめ
いかがでしたか。指導すべきポイントは一度で改善して欲しいところですが、保育士にはそれぞれ性格や保育観があるので、一人ひとりに対して的確な言葉がけを選ぶことが重要なポイントです。仕事以外の会話も大事にしながら信頼関係を作っていってみてくださいね。