保育園では子どもたちの安全を守るためにもさまざまなルールが存在しますが、第三者から見たら「それって変だよ」と思うものもたくさんあります。
「このルールって変じゃない?」というと仲間外れにあいそうで悩んでいるのではないでしょうか。そこで、保育園の内部に浸透する保育園の変な習慣について探ってみたいと思います。
保育士に関する変な習慣
まずは、働く保育士に関する変な習慣についてです。その環境にいると慣れてしまうので、分からなくなってしまいますが、もしかしたら「これ!うちもそうだ!」と思えるものがあるかもしれません。早速見ていきましょう。
年齢・経験を元にした絶対的な縦社会
保育園で働くのは、ほとんどが女性なので、保育園の中には見えない女性社会が存在します。
ママカーストという言葉が話題になりましたが、保育士の中にも保育士カーストと呼ばれる制度が確立されていることも。
その指標となるのが、年齢と経験値です。本来ならば学校を卒業して保育園に就職し、経験を重ねながら立場も少しずつ上がっていきます。
しかし、40代で保育士資格を取得した人や、ブランクありで職場復帰する保育士も増えているからか、ますます、保育士の中での位置を明確にしようとする動きもあります。
経験がなくても年齢が上。年齢が下でも経験があるとなると、もはやポジショニングが難しいことは明白ですが、いろいろと理由をつけて、保育士の階級がづけられていませんか。


経験が何年であろうと、年齢が何歳だろうと、子どもに良い保育を提供したいと思う仲間なのに、何かにつけて「あなたは下なのよ」という言動が見られる場合は要注意ですよ。
保育士の飲み会は基本全員参加
4月から5月にかけては、新しく入った保育士の歓迎会が行われます。そして、夏休みの前後には暑気払いで夏を乗り切ろうという名の飲み会。そして12月には忘年会に、1月は新年会。
3月の年度末には退職する人や異動する人を労う年度末の飲み会を開いて、保育士の士気を高めるきっかけとしている保育園も多いのではないでしょうか。
飲みニケーションという言葉があるように、お酒を共にして、普段話せないことを語り合うのはとても良い機会です。でもお酒が飲めない人や、飲み会の場が苦手な保育士も当然います。
「保育園の飲み会は、全員参加がルール」と暗黙の了解が徹底され、欠席されることも許されないと悩む保育士も多いものです。
楽しい飲み会ならまだしも、保育士の縦社会が表に移動しただけなので、園長や主任を立てる接待のような役割も含んでいるのです。
当然、新卒で入った保育士や、若い保育士が店を決めたり、全員のスケジュールを調整するなど雑用が待ち受けていることも。飲み会は必ず参加しなければいけない保育園も要注意です!


妊娠順番ルール
2018年に問題になったのが、名古屋に勤務する保育園の事例がありました。女性が勤務する保育園では、園長が女性保育士の結婚と姙娠の時期を決めているとのこと。
姙娠が分かった保育士は、夫と共に、園長に謝罪に行きました。すると「どうして勝手にルールを破るのよ」と話したそうです。この発言に対して批判が殺到し、保育現場の見えない実態が明るみになりました。
もし、こんなルールが合ったとしたら、結婚の時期も姙娠も園長が決定権を持つということ。明らかにおかしいですよね。
デキ婚・授かり婚は禁止
姙娠や出産にまつわるルールはまだあります。先に結婚した先輩が姙娠してはじめて自分の順番が回ってくるというおかしなルールも。
このルールを守ってきた保育士にとっては当たり前のことと思うかもしれませんが、結婚や出産は個人の自由です。もちろん、時期が重なっていれば夫婦で相談するという人も多いのでは。
結婚や姙娠も順番制のため、結婚前のデキ婚は言語道断!ルールを破るということは、他の保育士からも白い目で見られ、やむなく退職の道を選ぶ人も少なくありません。
保育以外の事で守らなければいけないルールがあるとしたら、その保育園はブラックな職場かも。保育園に勤務しているとそれが当たり前に思えてきますが、離れて見てみるとブラックだったということも多いものです。
改めてあなたが勤務している保育園は大丈夫かどうか、こちらの記事でチェックしてみてください。
遅刻すると罰金
兵庫県姫路市にある私立認定こども園では、遅刻をしてしまった保育士が罰金を科せられるという事態が発生し、労働基準監督署に報告したことで事態が明るみになりました。
現在この保育園はさまざまな違反実態があったことから、認定取り消しという重い処分が科せられ、刑事告訴にまで発展しています。
ニュースで取り上げられる事により、保育園の内部で行われている闇が公開されますが、このような事例はほんの一部に過ぎません。
保育園でのルールを聞いた時、なぜそのルールができたのか。そのルールを作る経緯を聞いてみるのも方法です。
しかし、いろいろ聞いてみても「そのルール変」だと思うことがあったら、ブラック保育園の可能性もあることに注意してください。
子どもにまつわる変な習慣
子どもたちに関する変なルールや約束なども存在しています。子どもはまだ小さいので、そのルールが良いことなのか悪いことなのかは判断できません。
大好きな保育園の先生に言われたからといって、ルールを守ろうと努力します。でも「それって変だよね」という実際にあったルールについて見ていきたいと思います。
子どものトイレは一日3回まで
トイレトレーニングが終わり、尿意を感じ一人でトイレに行けるようになると、子どもの成長を感じることができ、涙が出そうになるくらい、嬉しい瞬間に立ち会うことができます。
年中、年長と学年があがり、次は小学校に入る準備になります。そのため、昼寝の時間を短くしたりと、小学校に入っても学校生活に適応できるようにと生活を少しずつ変えて行かなければいけません。
しかし、その中で変わったルールがあるのがトイレの問題。年長さんのトイレは一日3回までという暗黙のルールが存在する保育園があります。
百歩譲って考えてみたとしても、授業の合間に勝手にトイレに行けないためか。それとも?となぜそのルールを作ったのか理解に苦しみます。
なぜこのルールが分かったのかというと、小学校に入学した男の子が、公園で友達が何度もトイレに行くのを見て、「トイレは一日3回までだろ」と注意したことが発端でした。
親子で遊びに来ていたので、保護者が詳しく聞いてみると、「保育園ではトイレは3回までなんだよ」という決まりがあったことが、卒園してから分かったとのこと。
その子は毎日、1回目、2回目と考えながらトイレにはいっていたようです。そんなことを考えていたのかと、見ていてすごく切なくなりました。あなたの保育園では、子どもたちにトイレを利用する時に制限を設けていませんか。
何をするにもすべて許可制
保育園の中では保育室に遊戯室、園庭にトイレなどがあり、保育士は常に子どもたちの動きを視界に入れておかなければいけません。
トイレや外に行くならまだしも、室内でも何かをする時に、必ず保育士にこれからやること、やりたいことを申請させていませんか。
と許可を取ってから次の行動に移させることを徹底させてしまうと、指示がないと動けない子どもになってしまいます。
保育園で徹底させると、当然家庭でもいちいち何かをする時に許可を求めてくることになります。ある程度の許可は大事ですが、許可を義務化してしまっているのは問題です子どもたちが自ら伝えられるように導くのも、保育士の仕事の一つですよね。
まとめ
いかがでしたか。「なんでそんなことを?」と思えるようなルールでも、保育園の中に入ってしまえば、それが基本のルールになってしまう怖さがあります。
もし、「このルールって、変じゃない?」と思うことがあったら、思い切って他の保育士に相談してみてください。ルールを作るのも変えるのもそこで働く保育士次第です。子どもたちの笑顔のために、保育環境の改善を心がけてみてくださいね。