はじめて転職活動は右も左も分からず、どうやって進めたらいいのか分からないものです。そんな人におすすめするのが、転職にまつわる悩みを無料で相談できるサービスです。
保育士が転職するなら、活用しない手はありません。
そこで、転職を考えるなら無料相談をおすすめする理由と各社の具体的な取り組みについてご紹介したいと思います。
保育士の求人倍率はすごい!
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厚生労働省が毎月調査している、求人倍率では経済の動きを知ることができます。
平成29年11月分を見てみると、
有効求人倍率は1.56倍
新規求人倍率は2.37倍であり、労働者が求められる時代になっています。
しかも、保育士に注目してみると平成28年1月の調査では、保育士の有効求人倍率は、全業種の平均を大きく上回る、2.34倍という結果に。
そして驚くべきなのは、東京都では5.68倍と保育士を求めている施設が多数あることが分かります。
この求人倍率の高さから見ても、保育士に特化した転職支援というサービスが出来ることは理にかなっていると言えるのではないでしょうか。
参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(平成29年11月分)について」
保育士の有効求人倍率については、こちらの記事で詳しく解説しています。
保育士1人紹介した場合のモデルケース
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保育士を求める保育園と、転職をしたい保育士の橋渡しになるのが、転職支援サービスの役割ですが、なぜ無料で利用できるのでしょうか。
それは、保育士を紹介するたびに紹介料が得られるためです。
保育士の平均年収は、3,267,800円(平成28年賃金構造基本統計調査)
年収の20%が紹介料になるので、3,267,800円×0.2=653,560円が支払われるのです。
65万円ですよ!
紹介する保育園が違っても、10人紹介したら650万という大きな金額に!
ここで気になるのが、インターネットが発達しているこの時代に、このような金額を払ってまで採用するのかという点。
保育園の採用ページから募集することはできないのでしょうか。
ホームページでの募集は応募者が少ない
保育園には保育士の採用ページがありますが、まだまだ知られていない保育園も多数あり、応募者が少ないという欠点があります。
新規の開設と退職者の補充で、1年中、常に人が足りない状況が続いているのです。
保育園側が高額な紹介料を支払って、損をしているように思うかも知れませんが、保育士の転職支援サービスがあることで、保育園、保育士、そして紹介会社の3者がWIN✕WINになれる関係があります。
保育園側のメリット
保育園側は、65万円という高額な紹介料を払っても得られるメリットがあるのでしょうか。
そこには、お金に変えられないさまざまな付加価値が潜んでいます。
採用に時間を割かなくても良い
保育園の採用は、運営する法人の人事部が担当します。
しかし、人事といっても採用だけではなく、働く保育士の労務管理を行うのですが、採用に時間をかけ過ぎてしまうと、大事な給与計算や労務管理を行うことができません。
給与は働く労働者にとって、生活に密着しているものなので、絶対に行わなければいけない業務の一つです。しかし、保育士が足りず、採用も考えなくてはいけない・・・。
勤務する保育士が多ければ多いほど、採用しなければいけない保育士の人数も多いほど、業務の均衡を図らなくてはいけないのです。
人材紹介会社を経由すれば、採用に関する業務を省略することができますし、効率的です。
非公開で求人を出したい時に便利
新しく保育園を開設する場合や、園長の退職に伴い、非公開で保育士を採用したい場合など、情報を隠して採用ができるというメリットがあります。
これは非公開求人とも呼ばれ、保育園側が求める保育士像を依頼して紹介してもらうことも可能なのです。
例えば、40代で経験がある中堅保育士が、家庭の都合で3人も退職になった場合、同じ40代の中堅保育士を補充したいと思うものです。
これらの要望にも答えてくれるので、経費はかかりますが、保育園側にはメリットがあると言えます。
採用を急ぐ場合にも対応が早い
行政の認可を受けている保育園の場合、監査の時期に保育士が退職してしまうと、指導や注意の対象になってしまいます。
派遣保育士という選択もありますが、常勤として配置が求められている場合は、早急に対応しなければいけません。
そんな緊急事態に紹介会社経由で保育士を採用できれば、ピンチを乗り越えることができますよね。
一刻も早く保育士を配置しなければいけないという時には、早急に対応してもらえますし、お金には変えられません。
保育園側のデメリット
メリットがあるということは当然デメリットも存在します。それはもちろんお金の問題です。
採用コストが莫大にかかる
ホームページでの採用と、折り込みチラシやフリーペーパーで募集をしながら、緊急事態には人材紹介会社経由で保育士を紹介してもらう。
でも、保育士1人を紹介してもらうと約65万円払わなくてはいけません。
10人なら650万円
新規施設が多く、退職者の補充が多ければ多いほど、この金額は膨大になってきます。
人材紹介会社が抱える問題
人材紹介会社にとってメリットといえば、やはり売上が一番大きなポイントです。
1人紹介すれば、それだけの紹介料がもらえるなら、ビジネスとしては楽なのではと思うかも知れませんが、いろいろな課題も存在するのです。
転職支援サービスの新規参入
求人倍率の上昇と共に、人材紹介に参入する企業も年々増えています。
そのため、競争は激化!
人材紹介会社の中でも保育士争奪戦が繰り広げられています。そのため、保育士側にとっては無料で利用できるサービスが増えてきているのです。
保育士が定着すると収入源が減る
保育士の採用は、新規に保育園を開設するか、退職者が出ないと募集する必要ガありません。
保育士が定着してしまうと、新たに募集をする必要がないため、収入源が減ってしまうというリスクがあります。
保育士を1人紹介すると約65万円の売上
しかし、1人あたりの紹介料が高いため、1人でも紹介実績が少ないと売上にダメージを受けてしまうのです。
より良いサービスが求められる
転職支援サービスの新規参入の激化に伴い、保育士を一人でも多く確保して紹介につなげる。
そのためには、保育士のニーズに即したより良いサービスを提供しないと、保育士の登録につながりません。
保育士が求めるサービスとは、転職にまつわる情報や、はじめて転職する保育士に対してきめ細やかなフォロー。
そしてより条件に近い保育園を紹介し、保育士の満足度を上げるかが、次の保育士の登録と紹介につながる手段になるのです。
保育園側は保育士を効率的に採用でき、人材紹介会社も紹介するたびに紹介料が得られる。
保育士はというと、無料でサービスを受けることで、保育園と人材紹介会社に価値を与えています。
このように考えると、無料で充実したサービスが受けられ、希望に近い保育園を紹介してくれるなら、利用しない手はありません。
では、具体的にどんなサービスが受けられるのでしょうか。
保育士が受けられるサービス
保育士が受けられるサービスは登録する会社によって違いますが、下記のようなサービスが一般的です。
- 条件のヒアリング
- 条件を元に保育園の紹介
- 応募する保育園に対して面接の日程調整
- 希望者には入職前の見学も可能
- 経験に応じて給与の条件交渉
- 履歴書や職務経歴書の添削
- 面接対策
- 転職に関する各種相談受付
- 保育士の悩み相談
- 非公開求人の紹介
- 転職後のフォロー
- 転職お祝い金制度
- 一人ひとりの応じたオーダーメイドの転職プランの作成
などなど。
これは、登録する転職支援サービスによって受けられるものが変わってきますが、大事なのは、自分の夢を叶えてくれる会社を探すということ。
そして、一社だけではなく、複数の会社に登録して、コーディネーターの力量や会社としてのバックアップ体制や情報量を見極めるということです。
保育士の転職にまつわる無料相談の状況
保育士に特化した転職サービスは多様化しています。それぞれ無料相談について、どのような取り組みを行っているのでしょうか。呼び方別でまとめてみました。
キャリアコンサルタント
コンサルタント
コーディネーター
キャリアアドバイザー
各社、コンサルタントやコーディネーターなど呼び方は違いますが、転職の有無に限らず保育士の悩みに寄り添うことを前提に相談窓口を開いています。
一人でも多くの保育士が、自分にあった保育園に巡り合うためのサポートをしてくれるので、気になった人はチェックしてみてくださいね。
まとめ
いかがでしたか。無料というサービスで躊躇していた人も、保育士、保育園、そして人材紹介会社の3者それぞれにメリットがあると思うと、安心するのではないでしょうか。
一人で転職活動をするのには限界があるので、情報の一つとして参考にしてみてくださいね。