保育士未経験で不安。前向きになるための6つのヒントと求人の探し方

転職に対しての不安

保育士として再就職したいけど、未経験ということで再出発することをためらっているのではないでしょうか。不安な日々を過ごし、一歩前に進むことを躊躇している人のために、気持ちを前向きにするヒントと、求人の探し方についてご紹介したいと思います。

新しくスタートを切るのは不安に思うものですよね。でも大丈夫!一つずつ見ていきましょう。

不安を感じる理由とは

保育士は、施設によって受け入れる年齢は違うにせよ、保育が仕事の柱になります。

子育て経験があっても、自分の子どもと、預かる子どもにでは接し方が違いますし、どうやって子どもたちと接したらいいのかという漠然とした不安があるものです。

  • 仕事と家庭の両立ができるかどうか。
  • 体力が持つかどうか。
  • 職場でうまくやっていけるかどうかなど。

考え出したらキリがありません。どんなに経験を積んだベテランの保育士でも、新しい職場に転勤になった時は緊張するものです。

そして、保育園で働く全ての保育士が、初出勤日という壁を乗り越えて少しずつ仕事を覚えていくことを考えると、気持ちも楽になるのではないでしょうか。

経験を積んだ保育士も誰もがみんな保育士1年生からスタートしているのです。

実はこんなにたくさん未経験保育士はいる

参考:厚生労働省「保育士等に関する関係資料」

厚生労働省が調査した「保育士等に関する関係資料」によると、平成25年度の時点で保育士資格を登録した人は119万人なのに対して実際に社会福祉施設等で働いている保育士は43万人。

その差になる76万人の人が、潜在保育士という計算になるのです。全国で76万人もの人がブランクありの状態、もしくは保育士未経験であることが分かると不安に思う必要はないのです。

前向きになるための6つのヒント

保育士の資格を持っていても、働いていない潜在保育士が多い中、これから働くためにはどんな点に注意したらいいのでしょうか。具体的なヒントについて見ていきましょう。

保育士は働きながらスキルを高める仕事

保育士は何年経験を積んでも終わりはありません。新人保育士として仕事を覚え、中堅保育士となり新人の育成に携わるようになる。

そしてベテラン保育士は、リーダーシップを取りながら、保育士がスキルアップできるよう、サポートしていくことが求められます。

「保育士10年の経験があるから全て完璧!」とはならないのです。何年経験を積んでも、得られる事はたくさんあります。それは、新人でもベテランでも感じ方や捉え方が違っても同じこと。

働きながら保育の質や技術を身につけていく仕事だと考えると、がんばろうという気持ちになれるのではないでしょうか。

経験がなくても、これから学んでいけばいいんです!

経験がないことを最初に伝える

保育の経験がないことは恥ずかしい事だと思っている人もいるかもしれませんが、誰もがみんな保育士1年生からスタートしているので、決して恥ずかしい事ではありません。

むしろこれから仕事を教えてもらう立場になりますし、迷惑をかけるかもと心配なら、最初に

経験がないのでいろいろ教えてください

と伝えておくと相手も、あなたに合った伝え方を見つけてくれるかもしれません。

経験がないのに、知ったか振りをするよりも、これから勉強してくという姿勢を見せた方が、一緒に働く仲間も安心するのではないでしょうか。

コミュニケーションを意識しよう

経験がないことで不安になり、不安から表情も曇ってしまうものです。ガチガチに緊張してしまい、普段のあなたが出せないと職場に馴染むのも時間がかかってしまいます。

経験がないからこそ実践できるのが、コミュニケーシンなのです。仕事の基本でもある報告・連絡・相談。この中ですぐに実践できるのが子どもたちの様子を伝える「報告」です。

何をどの程度まで伝えたら良いのか分からないかもしれませんが、気になったことは「報告をする」報告漏れがあるより、報告が多いに越したことはありません。

あなたから率先して話すことで、コミュニケーションが生まれますし、少しずつお互いのことも分かってくるものです。

先輩保育士からの報告にも耳を傾けて、報告の仕方を真似てみましょう。そして仕事で分からない事があった時にはその場で判断せず、質問して指示を仰ぎます。

このような報告と質問を繰り返していくことで、あなたの仕事に対する姿勢を見せることができ、少しずつ信頼関係につながっていきます。

また、休憩時間や出退勤で保育士と一緒になった時、仕事以外の話でコミュニケーションを取るべく、「雑談力」を磨きましょう。

天気やニュース、話題のお店やスポットなど、豆知識やいろいろな事を知っていると、会話も弾みますしお互いに信頼関係ができてくれば、経験年数は気にならなくなるためです。

ただし、一方的に話すのはNG!会話のキャッチボールができるよう、相手の反応も見ながら話すネタのチョイスをしてみましょう。

現場の保育士はウェルカム。むしろ入ってもらえて助かる

経験がない保育士は仕事ができるのかどうかとう不安がありますが、現場で働く保育士はどのように思っているのでしょうか。

「経験がないなら入って欲しくない」と思うでしょうか。

むしろ、逆で新しい先生が入ることで、保育園の雰囲気が変わる場合もありますし、体制が悪くシフトの調整が多いことから開放されるので、助かると思っていることも。

あなたも、職場に新しい人が入るとしたら、「どんな人が入るんだろう。楽しみだな」と思うのではないでしょうか。

経験がないから拒絶されるのではなく、経験がないからこそ、一緒にがんばっていこうと思っていることが分かると安心するものですよね。

毎日の積み重ねが信頼関係を作っていく

保育士という仕事は、何年経験してもゴールはありません。その分、毎日の積み重ねが、保育観を作り、保育の質を高めるのです。働く場所を与えてもらっていることに感謝し、保育に復帰できたことは素晴らしいことです。

その気持を持ちながら仕事をすれば、きっとあなたの熱意が伝わるはず。一生懸命さや、ひたむきさ、熱心に努力する姿は信頼関係につながっていくので、短時間で受け入れてもらうことは考えず、地に足をつけて、粘り強く仕事に励むようにしましょう。

保育園はチームワークが大事!人と人との協力が要

保育園では、保育士の他、栄養士や調理師、看護師など、多くの人が力を合わせて子どもたちの成長をサポートしています。経験がなくても、チーム力を大事にし、積極的にコミュニケーションを取るように心掛けていくことが重要です。

保育士はもちろんですが、影で支えてくれているスタッフとの連携も忘れずに。慣れてくると廊下ですれ違った時に簡単な報告ができる他、雑談ができる余裕も生まれてくるものです。

保育士をはじめ、子どもたちに関わる全ての大人が楽しそうに仕事をしている姿は、子ども達も見ていて嬉しいもの。笑顔で仕事に取り組めるよう、実践してみましょう。

保育士求人の探し方

勤務条件を整理する

資格証と履歴書、そして職務経歴書の準備ができたら、次は具体的にどのような労働条件で働きたいのかを考えましょう。

正社員なのかパートなのか、完全週休二日制なのか、シフト制なのかでも働き方は全く変わってきます。あなたの家族やあなた自信がどのように働きたいのかをポイントを絞って考えていきましょう。

常勤保育士or非常勤保育士?

雇用形態については、社会保険に加入できる常勤保育士と、常勤に比べて保障は限られますが、働いた分だけ時給で給与が得られる非常勤保育士の2つの選択肢があります。

その他にも派遣保育士や時間外保育士など細かな分類もあるのですが、ひとまず常勤保育士か非常勤保育士かで考える方が分かりやすいので、この2択で考えてみましょう。

常勤保育士の特徴は、厚生年金や健康保険、雇用保険など働き続ける上でもしもの時の備えとなる補償制度が充実していること。そして法人によって違いますが、夏と冬にボーナスが支給されるということは大きな特徴です。

これに対して非常勤保育士は、年金や保険に加入できませんが、家庭の都合で働く時間が選べるのは時間を有効に活用できるので空いた時間で資格を活用したい人にはおすすめです。

今後はキャリアを積みながら保育士として働き続けたいと思うなら、待遇優先の常勤保育士。
今は家庭を優先して、自分の都合の良い時間で働きたいなら、時間の融通が可能な非常勤保育士がおすすめです。

希望する時間帯

常勤保育士となると、ある程度勤務時間が定められてしまいますが、事前に申請して休むことも可能ですし、体調不良の場合には有給を使って帰ることもできます。

非常勤保育士なら、午前なのか午後なのか、そして夕方なのか夜なのかによっても、募集する保育園の需要が変わってくるので、具体的に働ける時間を明確化しておきましょう。

曜日によって子どものお迎えなどもあるなら、月曜日から土曜日までで入れる時間を書いて考えておくと整理できるのでやってみてくださいね。

希望する収入

「資格は持っているが現場経験は少ないから、収入はいくらでもいい。」と思っていませんか。経験は、子どもたちと関われば関わるほど蓄積されていくので、謙虚な気持ちは大事ですが最初の目標が低過ぎると損をしてしまうので、長い目で見た時のキャリアビジョンを考えておきましょう。

  • 3年後にはどれくらいの年収を目指していたいのか
  • 5年後は子どもが大きくなるから、年収●●万円くらいは欲しい
  • 10年後は経験を積み、新人保育士を育成できるレベルになったので、次は管理職を狙いたいなど。

先のことを考えてみると、保育士の仕事はやりがいがある上に、夢のある仕事ともいえるので、5年後、10年後のこともイメージしておいてくださいね。

勤務時間と収入以外で求めるもの

一つずつ明確にしていくと、これからがんばっていこう!という気持ちになるのではないでしょうか。最後は勤務時間や収入以外についても考えておきましょう。例えば、

  • 通勤時間は自宅から1時間以内を希望する
  • いろいろな保育園で経験を積みたいので、定期的に異動がある保育園が良い
  • 同じ職場環境で働き続けたいので、異動がない保育園を希望する

などなど。どれか一つでも我慢したり、セーブして仕事をすると、どこかでストレスを溜め込んでしまうことになるので、あなたがあなたらしく働くことができる条件を考えてみてくださいね。

勤務条件を元に求人を探す

ぼんやりとしたところから、少しずつ保育園で働くこともイメージできてきたのではないでしょうか。これからは、あなたが導き出した勤務条件を元に、実際に条件に合う求人があるかどうか探していきます。

探す方法はたくさんあるので、一つずつご紹介していきましょう。

ハローワーク

初めての就職活動で不安がある人は、厚生労働省が管轄する、公的職業安定所、通称ハローワークを利用してみましょう。最初にハローワークを訪れたら求職申込書の登録が必要になります。ハローワークの利用の仕方や利用するメリットについてはこちらの記事をご覧ください。

人材紹介会社に求人を紹介してもらう

ハローワークは全国の求人が検索できますが、保育士以外の求人も多く、膨大な求人の中から探さなくてはいけません。それに対して、保育士専門の求人紹介会社は保育士の求人を多数扱っているので、条件を絞って探すことが可能になります。

登録は無料。手数料などもかからず親身になって相談にのってくれるので、複数登録してみることをおすすめします。

保育士専門の求人紹介会社の中には、保育経験があり細かな相談に乗ってくれるコーディネーターが在職している会社も多数あります。

登録はもちろん無料希望に応じて対面でカウンセリングしてくれる他、似たような労働条件で決め兼ねている時にアドバイスしてくれ、保育園に就職できるまで一緒にサポートしてくれるのです。

初めての就職活動は右も左も分からないもの。そんな時にはプロの力を借りるのも、希望の保育園に就職するための秘訣ですよ。

面接対策と準備

応募する保育園が決まったら、書類を送り、二次選考の面接対策をはじめましょう。「一次選考が受かるかどうか分からないのに、面接の準備?」と思うかも知れませんが、保育士は一年を通して常に人材不足なので、保育士の資格を持っていれば、猫の手でも借りたい状況。

一次選考は合格として、二次選考の面接で経歴や保育士として問題がないかの人物確認が行われるため、面接対策を行う必要があるのです。面接対策で練習しておきたいのは大きく分けて以下の3つです

  1. 自己紹介
  2. 面接を受ける保育園を志望した理由
  3. 子どもたちにどのような保育を提供したいのか

初めての面接では緊張することが予想されるので、伝えたいことを事前にまとめ、声に出して練習しておきましょう。

声が震えてしまっていても、面接官は何十人、何百人の保育士を面接しているので、緊張していることに対してはマイナスになりません。

しかし、マニュアルに書かれているものをそのまま伝えたり、自分の言葉になっていないこと。そしてあなたの身の丈に合っていない大きすぎる目標などは見破られてしまうので、あなたの言葉で台本を作り、練習することが大事です。

まとめ

いかがでしたか。経験は仕事をしていく上で後からついてくるものです。不安な気持ちもあるかもしれませんが、受け入れる保育士側はあなたが保育園に来てくれることを待ち望んでいるので、その気持に答えるべく、コミュニケーションを取りながら慣れていってくださいね。

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