あなたは一緒に働く保育士に嫉妬した事はありませんか。いつも子どもたちに囲まれ、保護者からの相談にもにこやかに対応する姿。「同じ保育士なのに、何が違うんだろう」と悩んでいる人も少なくありません。
しかし、職場の中における女性の嫉妬は、人間関係にも影響するため注意が必要です。そこで、嫉妬から悪口、そしてトラブルに巻き込まれないための処世術について考えてみたいと思います。
嫉妬しそうになった時考えて欲しいこと
保育に勝ち負けはない
人気があること=子どもたちから好かれている。保育のスキルが勝っていると捉えてしまいがちですが、そもそも保育に勝ち負けは存在しません。
あなたが子どもの気持ちを受け止め、フォローしてあげたことは、必ずあなたにも返ってくるので、自信を持って子どもたちの今を受け止めてあげることが重要ですよ。
人気=子どもの成長にはつながらない
「先生、一緒に遊ぼう」
「先生、おたまじゃくし見つけたよ」
「先生」
「せんせい」と声をかけてもらうことが多いと嬉しいものですが、時には子ども同士の関係を大事にし、子ども自身で考えさせる場面を作ることは保育士の大事な仕事の一つです。
全て答えてあげたい気持ちも分かりますが、他の保育士とのバランスや、考える力をつけさせるためには、受け止めて聞いてあげることが全てではないのです。
子どもたちから慕われるのは保育士として嬉しい限りですが、子どもたちの成長という側面を考えると、受け止めるだけが全てではありません。
自分の得意なことを知り、保育に生かす
保育士も人間なので、得意なことと苦手なことはあって当然です。子どもたちから慕われている保育士は、自分の得意なことを保育に生かしているのかもしれません。
保育士の中でもピアノが苦手な保育士もいれば、季節の装飾を作れないという人も。お互いにフォローし合って保育園を作り上げているので、あなたも得意なことを自分で見つけて、保育の中で生かしていけばいいのです。
子どもたちの話を聞くのが好きということや、子どもたち同士のけんかをスムーズに解決させることに自信があるという人もいるはずです。
保育園の中では、得意なことを生かしつつ、苦手な部分はお互いにフォローし合ってチームとして運営できているので、あなた自身の得意なことを知ることからはじめてみましょう。
あなたの保育を認めている人もいる
あなたが影で努力している姿や、みんながやらないことを率先して行う姿勢など、あなたの保育を陰ながら見ている人は必ずいます。
子どもたちから声がかかる機会が少なくても、園長や主任から評価が高く保護者から相談される面が多ければあなたが保育園で求められる人材の一人であることが証明されているのです。
大事なことは、自分を見失わず、自信を持って子どもたちと向き合うことです。悩んでいる姿は子どもたちにも伝わってしまうので、考えてしまう場面に遭遇したら、深呼吸をして子どもたちの様子に変化がないか、保育に集中できる環境を作ることを意識してみましょう。
嫉妬が悪口に変わってきた時の対処法
子どもたちから人気があっても、チームワークを大事にしない保育士は嫉妬されません。しかし、支持=人気と勘違いをしてしまうと人間関係にも大きな影響を及ぼしてしまいます。
保育園の中で嫉妬が悪口に変わってきたらどのように対処したらいいのでしょうか。
賛同しない
休憩時間やトイレ、出退勤で一緒になった時など、


と言われても、賛同しないこと。つまり、YESもNOも言わないのが重要です。相手は、「そうだよね」と言って欲しいものですし、賛同=仲間だと思うためです。もし、意見を聞かれたら「あまり話した事がないから分かりません」と答えるようにしましょう。
すきを見せない
保育園では、女性が多いため、敵なのか味方なのか探りあっています。一人でも意見が合えばそれが少しずつ勢力を広げ多数派になるので、同じ考えを持つ人を探しているのです。
そのため、人気がある保育士の態度が気に入らない場合、仲間を増やすため、共感してくれる保育士を探しています。すきがあると、負のスパイラルに巻き込まれてしまうので、すきを見せないのも一つの方法です。
コミュニケーションは取りつつも、感想を求められる部分でも大事な部分は答えない。という姿勢を続けることで、この人に話しても期待できないと思ってもらえるでしょう。
場を切り抜けるテクニック
子どもたちが落ち着いて遊び、保育室で保育士の悪口を言われたら、逃げ場はありませんし、どうしたらいいのでしょうか。
保育室の中でも保育中でも基本は同じ。子どもの様子を見にいくふりをして、話しかけてきた保育士と距離を取りましょう。
- 落ちているおもちゃを拾う
- 窓を開けて空気の入れ替えをする
- 子どもが遊んでいる中に入っていく
- 今のうちにトイレに行ってきますとトイレに立つ
悪口を言いたいと思う保育士は、話す場所を選びません。子どもがいても、保護者がお迎えに来ても、今の自分の気持ちを吐き出したいため、場所を考えず話してくるのです。さりげなくその場を離れるテクニックをたくさん見つけておきましょう。
嫉妬から自分を守る方法
女性の嫉妬は、根が深く一度抱かれてしまうと誤解であっても解消するには相当な労力がかかります。そして、自分では気づきにくいというデメリットも。
もし、あなたが普段通りにしていてもいつ嫉妬されるかは分かりません。そこで、嫉妬から自分を守る方法についても考えてみたいと思います。
自慢は厳禁
嫉妬されるにはさまざまな要因がありますが、保育園では多くの保育士と協力して保育にあたるので、自分が中心となる自慢は厳禁です。
特に、保護者から個別で相談を受けた事や、断ったがランチに誘われた事なども、自慢に聞こえてしまいます。
報告として話した事が自慢と受け取られてしまう事もあるので、感情を入れず仕事と割り切って端的に報告するように意識しましょう。
保育士同士の関係は近すぎず遠すぎない距離を意識して
同年代の保育士や、性格が近い保育士とは心の距離も近くなるものです。しかし。保育園はあくまでも職場なので、近過ぎる関係は仕事としてどうなのかと注意を受ける場合もありますし、仲が良すぎるのも嫉妬の対象になる場合も。
社会人として近すぎず、遠すぎない程度のコミュニケーションを心がけるようにしましょう。
嫉妬に慣れる事も大事
嫉妬という言葉はネガティブなイメージがありますが、先輩保育士から抱かれる嫉妬と、後輩保育士から思われる嫉妬では意味合いが違います。
先輩からの嫉妬は妬まれている事が考えられますが、後輩からは羨ましがられているとも解釈できるのではないでしょうか。
つまり、保育士としての憧れが嫉妬になっている場合もあるのです。一つ一つの嫉妬を気にしていたらキリがありませんし、周りを気にするあまり保育にも集中できません。
一人の保育士を集団で攻撃するような嫉妬は問題ですが、後輩からの嫉妬ならば、羨ましがられていると思うと捉え方も全く変わってくるのではないでしょうか。
嫉妬を保育のモチベーションに変える
あなたが他の保育士に嫉妬した場合、あなたにはない保育のスキルやセンスを持っているのかもしれません。
それを悪口やネガティブな発想に変えるのではなく、あなたのセンスで自分ならこうすると原動力にしてみませんか。嫉妬をモチベーションに変えるのです。
その経験を繰り返す事で、保育の引き出しは増えていきますし、嫉妬にも慣れ、保育士の個性を認められる懐の広い保育士になれるのではないでしょうか。
嫉妬や悪口に耐えられない場合は
保育士同士の人間関係はさまざまな要素を含んでいます。いろいろな方法を試しても、周りが変わらなければあなたの我慢の限界もくるかもしれません。
そんな時には無理をせず、心機一転職場を変えて第2の保育士人生を歩んでみませんか。
保育士不足が問題視される中、保育園を運営する法人では、待遇の改善の他、保育士の人間関係にも着目し、人員の配置や環境の改善にも目を向けるようになってきました。
あなたらしく働ける場所はきっとあります。
まとめ
嫉妬する側とされる側。どちらの立場にもなりたくないものですが、性格や育った環境が違う人が集まる職場ではそれぞれが気をつけ、対処していく必要があります。
保育環境は子どもたちが成長する上で大事な場所なので、人間関係に悩みたくない人はあなたのためにも環境を変える事も考えてみてくださいね。